著者:八木宏之(株式会社セントラル総合研究所代表)
2010年1月14日、所得税法及び法人税法違反で逮捕され、現在係争中の著者が中小企業経営者に檄を飛ばす!
ついさっきまで自殺を思い詰めていた人でも、私の事務所に相談にこられると、
帰るころには表情が一変しています。
「この先金融機関はこういうやり方であなたに返済を迫ってきます。その時はこう対処すれば追いつめられることはありません」 ――
面談にあたったコンサルタントが一歩も二歩も先の展開を詳しく説明すると、ついさっきまで「死」を考えていた人でも
「な〜んだ、そういうことだったのですか」と安心されるのです。
つまり人は、先行きが見えないから不安になるのです。(本書より)
「たかが赤字でくよくよするな!」エピローグ全文を紹介
亀井元金融相のモラトリアムが法案化されてから中小企業の資金調達は困難になってきました。
頼みの市中金融は利息制限法とグレーゾーン金利のはざまで木の葉のように揺れ動きます。
そんな中、平成22年1月14日著者の私は突然の逮捕劇に出会いました。所得税法違反・法人税法違反だそうです。
礼状を見せられて私は驚くどころか胸を張りました。事業再生を標榜する企業を立ち上げた社長が私財を蓄えたら、世間はどのような評価をするのでしょうか。たぶん、「あいつは苦しい会社から搾り取っていやがる」といったところでしょう。信念から私財は一切蓄えず、弊社セントラル総合研究所の発展と連帯保証制度の見直しなどに努力を費やしたからです。
また法人としては「全入会計」と名づけて手数料や支援料、その他の入金をすべて売上に計上しました。このことのメリットは売上が上がること、反対にデメリットは税金を多く払わなければならないことになります。すなわちこの会計は税務当局にはメリットですが、弊社にとってはデメリットというわけです。
このように、個人の所得税と弊社をはじめとする関連企業の法人税の扱いには自身がありました。それなのに逮捕なのです。
収監されていた最中に、NHK、フジ、TBSのニュースに自宅が放映されたようです。そのほかにも5大紙に個人名、法人名を列挙されての報道でした。週刊誌、スポーツ新聞などの中小記事は数えるだけで30誌以上に及びました。
私たちはこの10年間位覚えているだけで数十回、税務署の半面調査(裏付け)に協力してきました。このように、弊社の社是の中には「国のために黒字経営をして納税事業所を増やそう」を合言葉にしてきました。脱税容疑は最も信念に反するところで、命にも代えがたい嫌疑です。
身体障害者の私は自治体から医療費の補助を受けています。保険点数に変更はありましたが月に25〜30万円の医療費公的補助を受けています。年間でおおむね600万円というところです。これ以上の納税をすることを目標にして、それが達成できている誇りがあったのだったのに脱税の容疑とは・・・頭をかち割られる思いです。
しかも、聞けば嫌疑の内容は平成15〜16年頃のマージンバックと平成19年頃の支援先企業の不動産売買収益を申告した申請方法だったといいます。相手の名前を聞いても当初は?でした。聞き覚えのない客先だったからです。それでも関東信越国税局とさいたま地方検察局は社長の私が首謀者だとしてマスコミに公表し、指南者として複数の嫌疑があるとして摘発したのです。
なんと理不尽なことなのか。決算書も見たことがない、不動産の場所や登記簿も見たことがない、土地の上でどんな事業・・・工場なのか賃貸アパートなのか、それも知りません。それで脱税幇助とはまったく理不尽だといわざるを得ません。
そういえば自宅を査察された際に隠し財産を見つけようと探し回っていたらしいのです。高額の通帳や現金を見つけて逮捕しようとしていたんだと査察にきた国税局員が漏らしていました。ははは・・・私は私財を一切蓄えていないからどこでもどうぞ・・・とすべてを見せました。下階への階段の踊り場にいた担当者は「巧妙にやっているのだろう」と同僚とひそひそ話をしていました。
当初から何か理由をつけて有名人を挙げたい、といった江戸時代のめあかしと変わりはないように思えてなりません。日本は三権分立した先進国ではなかったのでしょうか?今回の行為は社会主義で官僚支配の官尊民卑かわらないように感じます。国家に事業再生を通じて雇用を確保し納税事業所を一つでも多く残すといった企業理念と姿勢が、国税局の的になるとは・・・・まったく時代錯誤と言わざるを得ません。
弊社のスタッフのためにも、事業再生業界のためにもこれからまずは信念の主張をしていこうと思います。
おりしもあとがきを書いている3月26日の朝日新聞には足利事件の菅谷さんの無罪が確定したとの記事が舞いました。
(本書より)[2010.7.15更新]
八木宏之プロフィール
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきました。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)の他、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版しています。
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